踏み込むべきか、後退すべきか
―― 中東におけるアメリカの選択
2016年4月号
13世紀のモンゴルによる侵略以降、中東がかくも深刻なカオスに陥ったことはない。イラク、リビア、シリア、イエメンが全面的な内戦に陥り、エジプト、南スーダン、トルコも内戦へと向かう危険がある。すでに内戦の余波が、アルジェリア、ヨルダン、レバノン、サウジアラビア、チュニジアを脅かしている。内戦を終結へ向かわせるのは難しく、決意に満ちた外部からの介入がなければ、内戦は数十年にわたって続く。アメリカの次期大統領は中東政策をめぐって非常に大きな選択に直面する。安定化のためにもっと踏み込んで関与するか、あるいは、さらに距離をとって離れていくかの決定を迫られる。より踏み込んだ関与をすれば、専門家が想定する以上の資源、エネルギー、関心そして政治資源を投入しなければならない。一方、現状の管理能力を手放し、より多くのコミットメントを放棄しても、中東から後退を求める勢力が考える以上の大きなリスクを引き受けなければならなくなる。・・・
