米中戦争を回避するには
―― アメリカの新中国戦略に対する10の疑問
2018年12月号
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40年間に及んだアメリカの対中エンゲージメント政策にはすでに公的にピリオドが打たれ、いまやそれは「戦略的競争」に置き換えられている。対中強硬論は、米議会を含むアメリカの政府機関、ビジネスコミュニティの支持を広く集めているようだ。しかし、政策決定者は、この戦略を政策レベルで運用していく上で、数多くの予期せぬ事態に直面することを想定しておくべきだ。戦略的競争が、関係の打ち切り、対立、封じ込め、そしておそらくは武力紛争へ急速にエスカレーションしていくリスクも考えなければならない。対立の帰結はどのようなものになるか。封じ込めは成功するのか。諸外国はどう反応するか。第3の道は存在するか。考えるべき設問は数多く存在する。