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独裁者の台頭とハンガリーの衰退
―― ビクトル・オルバンの変節

パウル・レンドバイ ジャーナリスト

The Transformer Orban’s Evolution and Hungary’s Demise

Paul Lendvai オーストリアの作家、ジャーナリスト。1929年にハンガリーのブダペストに生まれ、1959年にオーストリア国籍を取得している。このエッセーはOrban: Hungary’s New Strongman(Oxford University Press, 2018)からの抜粋。

2019年11月号掲載論文

「われわれの力を信じれば、共産主義独裁体制に終止符を打てる」。1989年の演説で(民主化に向けて)ハンガリー人をこう鼓舞した若者は、20年間でポピュリストの独裁者に変貌していた。2010年の選挙で大勝したオルバンが試みたのは、新政権の樹立ではなく、「体制変革」だった。憲法を改正し、憲法裁判所を意のままにし、メディアを押さえつけて管理し、政権に依存する社会経済エリート層を作り出した。ハンガリーのある政治家によれば、オルバンのハンガリーは「ポスト共産主義のマフィア国家で、それを率いるのは政党ではなく、ビクトル・オルバンの政治経済派閥だ」。オルバンは政府を批判する者を非愛国的な反逆者と非難し、自らの失敗やミスを欧州連合のせいにしている。・・・

  • リベラルな若者
  • 政治家への道
  • 指導者へ
  • マフィア国家の誕生
  • 国家、家族、キリスト教
  • 独裁は続く

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