米外交問題評議会インタビュー
アフガニスタンの失われた一年
2003年10月号

アジア問題の専門家ウィンストン・ロード(クリントン政権国務次官補)は、現在のアフガニスタンは、タリバーンの復活、軍閥の群雄割拠という脅威に直面していると指摘する。同氏は、これまでアメリカと国際社会がアフガニスタンに大きな関心を寄せなかったために生じた「アフガニスタンの失われた一年」という負の遺産を覆そうと、新たな措置が試みられていることを前向きに評価しているが、最終的には、「アフガニスタン人が自らのアイデンティティーを国家に見出すか、それとも、民族に見出すかによって、アフガニスタンが安定するか、カルザイ政権が実権を確立できるかが左右されることになる」と指摘した。ロードは、現在、国際救済委員会(IRC)の共同議長を務めている。
以下は二〇〇三年十月十五日に行われたインタビューの要約。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)