CFRインタビュー
民族・宗教で読み解く米大統領選挙
2008年3月号
一般的に言えば、現在のアメリカの政治状況では、2人の責任ある候補たちが大統領選挙を戦うとして、有利なのはよりタカ派の候補だろう。民主党候補も、イラク戦争の全体像、本質、現地情勢からみれば、早期撤退を明言できない。とりわけ、軍の最高指揮官である大統領になるのなら、そうは断言できない。逆にマケインはこの点をうまく追い風にしたいと考えている。もちろん、マケインがこの賭けにうまく成功するかどうかはわからない。
こう指摘する歴史家のウォルター・ラッセル・ミードは、マケインが南部キリスト教右派を取り込むには、ハッカビーよりもサム・ブラウンバックを副大統領候補に指名すべきだと述べ、一方、民主党の場合、黒人票とヒスパニック票の重要性の高まりに加えて、ビル・クリントンの政策に反発を感じ、彼のことを嫌っている民主党左派の反乱が起きていることに注目すべきだとコメントした。
聞き手は、バーナード・ガーズマン(www.cfr.orgの副編集長)。
