
「インターネットが台頭し、若者が新聞・雑誌を読まなくなり、競争が過熱している」ために、プリントメディアの先行きを悲観する声も多く聞かれるが、「一方でそのブランド力、別の言い方をすれば、公共性を追求することで得られる特権(フランチャイズ)に注目して、プリントジャーナリズムの今後を楽観する声もある」
こう指摘するダウ・ジョーンズのピーター・R・カーン前会長は、「プリントメディアであれ、オンラインメディアであれ、もっとも重要なメトリックス(基準)は、購読者、あるいはネットユーザーが情報提供者をどのように捉えているかだ。これによって、読者、ユーザーのニュースブランドあるいは情報ブランドへの信頼関係、忠誠が築かれる」と指摘する。広告主も「そうしたブランドとユーザー間の結びつき、つまり、たんなる購読者数やクリック数ではなく、メディアブランドとユーザー間の信頼関係の質を評価する」と指摘した同氏は、プリントメディアの今後を左右するのはブランド力、フランチャイズだと強調した。
聞き手はリー・ハドソン・テスリク(www.cfr.orgのアシスタント・エディター)。