エボラ感染者を救うには
―― アメリカの対応は間違っている
2014年10月号

西アフリカのエボラ出血熱の感染拡大によって、感染者をケアしていた医師、看護婦その他の医療関係者を含む2800人以上がすでに犠牲になっている。しかも、感染率は劇的に上昇しており、状況が管理されるまでにはさらに多くの人々が犠牲になると考えられる。一方、エボラウイルスに感染したアメリカ人を担当した主治医たちは、注意深い観察、失われた水分とミネラルの投与を含む「積極的な支持療法」が回復の決め手だったと考えている。西アフリカの人々が必要としているのもまさにこの「積極的な支持療法」だろう。問題は、こうしたケアを提供するには、より優れた医療施設が必要であるにも関わらず、ギニア、リベリア、シエラレオネでこれらの医療施設が不足していることだ。国際的支援の焦点をこうした医療施設不足対策に合わせる必要がある。