女性を助ければ、途上世界が救われる
2010年3月号

途上国の女子教育への投資は、経済成長を促し、貧困の悪循環を断ち切るうえで極めて有効な策だ。教育を受けた女性たちの場合、一人あたり出生数は少なく、産婦死亡率も低く、彼女たちは、家族の食事、健康、教育にも力を入れる。その結果コミュニティー全体に好循環が生まれる。こうした事実に世界銀行、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、CAREといった主要な援助機関だけでなく、企業も気づき始め、途上国の支援対象としての女性の役割に注目するようになった。女性のエンパワーメント(権利擁護と社会的解放)を大きな社会経済的成果へと結びつけた中国とルワンダという実例もある。途上国の女性への教育に援助の焦点を合わせるべき根拠は数多くある。