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大中国圏の形成と中国の海軍力増強
―― 中国は東半球での覇権を確立しつつある

ロバート・カプラン アトランティック誌記者

The Geography of Chinese Power

Robert D. Kaplan ニューアメリカン・セキュリティセンターのシニアフェロー。アトランティック誌記者。2010年の秋に『モンスーン インド洋とアメリカのパワーの行方』を出版予定。

2010年6月号掲載論文

陸上の国境線を安定化させ、画定しつつある中国は、いまや次第に外に目を向け始めている。中国を突き動かしているのは、民衆の生活レベルの持続的改善を支えていくのに必要な、エネルギー資源、金属、戦略的鉱物資源を確保することだ。だが、その結果、モンゴルや極東ロシアに始まり、東南アジア、朝鮮半島までもが中国の影響圏に組み込まれ、いまや大中国圏が形成され始めている。そして、影響圏形成の鍵を握っているのが中国の海軍力だ。北京は、米海軍が東シナ海その他の中国沿海に入るのを阻止するための非対称戦略を遂行するための能力を整備しようとしている。北京は海軍力を用いて、国益を擁護するのに軍事力を使用する必要がないほどに、圧倒的に有利なパワーバランスを作り出したいと考えているようだ。しかし、中国の影響圏の拡大は、インドやロシアとの境界、そして米軍の活動圏と不安定な形で接触するようになる。現状に対するバランスをとっていく上で、今後、「米海軍力の拠点としてのオセアニア」がますます重要になってくるだろう。

  • 中国は東半球でのバランスを変化させている
  • ウイグル民族、チベット民族との対立の意味合い
  • モンゴルと極東ロシアは中国の軌道に
  • 東南アジアとの関係
  • 朝鮮半島と中国
  • 中国陸軍の対外展開能力は必要ない
  • 海軍力の整備
  • 台湾海峡と南シナ海
  • 閉鎖的な地理空間のリスク
  • 今後の鍵を握るオセアニア

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