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中国は北朝鮮を見限っている
―― 半島有事における米中協調を

オリアナ・スカイラー・マストロ ジョージタウン大学外交大学院 アシスタント・プロフェッサー(安全保障研究)

Why China Won’t Rescue North Korea: What to Expect If Things Fall Apart

Oriana Skylar Mastro ジョージタウン大学外交大学院 アシスタント・プロフェッサー(安全保障研究)。専門は中国の軍事・安全保障政策。新アメリカ安全保障センターなどを経て現職。

2018年1月号掲載論文

この20年間で、中国と北朝鮮の関係は大きく悪化し、かつての朝鮮半島有事をめぐるシナリオはもはや時代遅れになっている。米軍の大規模な作戦行動を伴う戦争が差し迫った事態になれば、恐らく、米軍よりもはるかに早いタイミングで、中国軍が半島に介入して北朝鮮の核サイトを管理下におくだろう。認識すべきは、(中国軍が核サイトを確保すれば)崩壊途上の平壌がアメリカやその同盟国に対して核攻撃を試みるリスクを低下させることだ。いまや北京と北朝鮮とのつながりは弱く、中国の介入目的が「自国の利益を確保すること」にあるとしても、米中は共有基盤を見いだせるかもしれない。前向きに考えれば、アメリカは中国の介入を利用して、第二次朝鮮戦争のコストと期間をむしろ低下させられるかもしれない。

  • 過ぎ去りし唇亡歯寒の時代
  • 時代遅れの前提
  • 中国は何を望んでいるか
  • 米中の協調対応を

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