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国防と安全保障に関する論文

CFRミーティング
米印核合意を支持する

2006年4月号

スピーカー 元駐インド・アメリカ大使 ロバート・ブラックウィル
司会 CNN国家安全保障担当記者 デービッド・エンソア

アメリカ内でインドとの核技術協力に反対する人々は、「インドの核施設のほぼすべてを国際原子力機関(IAEA)の恒久査察体制の下に置くしかない」と主張し、インドの核武装は南アジア、そして国際的な不安定化要因であり、インドの核武装解除を目的にすべきだと明言する。一方インドは合意の条件としてIAEAの査察下に置くべきとされる核施設の数が多すぎると反発し、これでは核抑止力が弱まり、いずれ抑止力そのものを失うことになると危機感を抱いている。核不拡散レジームに参加しないまま核を保有したインドに民生用核技術と燃料を提供することのバランスシートは何か。

CFRインタビュー
ブッシュ政権はイランの軍事攻撃を検討している

2006年4月号

カーネギー国際平和財団・核不拡散担当ディレクター ジョセフ・シリンシオーネ

ロシアと中国はイランに対する制裁措置の発動を避けたいと考えているし、一方ワシントンは制裁措置の発動だけでなく、軍事攻撃への容認を安保理で取り付けたいと考えている。現状をこう分析するジョセフ・シリンシオーネ(カーネギー国際平和財団・核不拡散プロジェクト・ディレクター)は、ブッシュ政権内ではイランの軍事攻撃に関する議論が行われているだけでなく、その計画も立案されていると語る。「私は現実点では次のように考えている。副大統領を含む、ブッシュ政権の高官の一部はイランに対する軍事攻撃が望ましい選択肢だとすでに判断し、軍事攻撃によってイランの政権を揺るがせば、長年の目標である政権の打倒を達成できると考えている」。軍事攻撃に明確に反対する同氏は、イランを核の平和利用、民生利用へと引き戻し、中東における核武装のドミノ倒し現象を回避すべきだと強調した。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)。

CFRインタビュー
イランの核開発を警戒するサウジアラビア

2006年4月号

レイチェル・ブロンソン CFRシニア・フェロー

サウジアラビアはかつてはイスラエルを念頭に、中東の非核化を唱えていたが、いまや東方のイランを念頭に、ペルシャ湾岸の非核化を求めている。「リヤドはテヘラン、そして、アフマディネジャド大統領の行動を非常に心配している」と語るレイチェル・ブロンソン(CFRシニア・フェロー)は、歴史的にみても、アフガニスタンでの聖戦、最終的に9・11へとつながっていった1980年代以降の「サウジの保守化路線」は、革命イランに対抗するためにサウジの社会的な結束を強化するという意図に導かれていたと指摘する。核開発問題だけでなく、「アフガニスタン、イラクでの影響力を拡大したイランが、レバノンだけでなく、パレスチナ(ハマス政権)への影響力を高めつつある」ことをサウジは特に憂慮していると同氏は状況を分析する。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)。

CFRミーティング
イランの核開発路線の意図は何か
―― 分裂する政府と社会

2006年4月号

パトリック・クローソン スピーカー 近東政策ワシントン研究所 研究担当副所長
マフムード・サリオガラム  イラン国立大学国際関係学教授
カリム・サジャドプアー 国際危機グループ
デボラ・アモス 司会 米公共ラジオ放送(NPR) 

「やっかいなのは、イランの大統領が、欧米との摩擦など気にする必要はないし、むしろ、1979年のイスラム革命の熱情を今に呼び起こすには対立路線が好都合だと考えていることだ」。(P・クローソン)

「大多数のイラン人は経済発展を目指し、経済国家、それも国際的に認知される経済国家になるべきだと考えている。したがって、概念的にも知的にも、イランの政府と社会が何をもっとも重要と考えるかについて大きな開きがある」。(M・サリオガラム)

「現在テヘランは精神分裂症的な状況に陥っている。原油価格の高騰を前に、彼らは大胆になっているが、一方で自分たちの弱さも理解しており、懸念を募らせている部分もある。イラン政府の官僚と話をすると『われわれは米軍に包囲されていることを理解している』と言う」。(K・サジャドプアー)

CFRブリーフィング
戦争から3年を経たイラクを検証する

2006年3月号

ヒラリー・シンノット 前暫定占領当局(CPA)南部担当コーディネター。英国国際戦略研究所コンサルティング・シニアフェロー ニール・ローゼン ニュー・アメリカ財団研究員、『イラクにおける「殉教者」の勝利』が近く出版予定。 マイケル・オハンロン ブルッキングス研究所シニア・フェロー マリナ・オッタウェイ カーネギー国際平和財団シニア・アソシエーツ マイケル・ルービン 中東クォータリー誌編集長、アメリカン・エンタープライズ研究所のレジデントスカラー 

ゲリラ勢力がシーア派の聖地であるアスカリ聖廟(せいびょう)を爆破したことをきっかけに、イラク戦争後最悪の紛争がイランで発生し、すでに数百人のイラク人が犠牲になっている。「イラクは低強度紛争状態にある」とみなす専門家も多い。一方で、すでにイラクでの流れは変化し、スンニ派、シーア派の武装組織の攻撃の応酬がすでにかつてのレバノンのような暴力の連鎖と無秩序をつくり出しているとみる専門家もいる。ここで考えるべきは、「米軍部隊がバグダッドに攻め入ってから3年、ワシントンがこの戦争に勝利しつつあるのか、それとも敗れつつあるのか」という設問だろう。情勢はさらなる混乱へと向かうのか、それとも、アメリカの行動には関係なく、何とか管理できる紛争、低強度紛争が今後も続くのか。

CFRインタビュー
ハマスに穏健化の兆しなし

2006年3月号

近東政策ワシントン研究所上席研究員 マシュー・レビット

ハマスは、軍事部門と政治部門をもつレバノンのヒズボラをモデルに活動を進めていくことをすでに決めており、政権を担うからといってハマスが今後穏健化していくとは考えられない。テロ問題の専門家マシュー・レビットは、その証拠として、ハマスが、テロ部門に加えて選挙の数カ月前に立ち上げを表明した常設軍事部門のカッサム旅団は、南レバノンにおけるヒズボラの常設軍と似ているし、アル・アクサ・テレビの開局計画も、ヒズボラの衛星テレビ局・アルマナルを真似たものだと指摘する。「ハマスは権力を利用して、西岸とガザ地区における政治プレイヤーとしての地位固めをしたいと考えており、パレスチナの治安部隊も自分たちの軍事部門に組み込んでいくつもりだ」と今後を予測するレビットは、いずれパレスチナの有権者が、ハマスの路線を支持するのか、それとも、「パレスチナに平和と繁栄をもたらすような路線」を支持するのかを選択することになるとコメントした。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)。

CFRブリーフィング
有志同盟による対イラン経済制裁か

2006年3月号

Robert McMahon(Deputy Editor, www.cfr.org)

イランの核開発問題が国連安保理に付託され、テヘランにウラン濃縮をやめさせるための経済制裁をとりまとめられるかどうかが注目を集めている。アメリカとヨーロッパの外交官たちは、イランに圧力をかけるには安保理として何らかの行動を示す必要があると考えているが、イランと経済的に深い絆をもつロシアと中国は、イラン危機への対処策として経済制裁を導入することを事実上拒否している。このため、国連安保理の枠外での経済制裁に向けた多国間連帯をまとめることを求める専門家もいる。例えば、核不拡散政策教育センター所長のヘンリー・ソコルスキーは、イラン経済にとって非常に重要な工作機械や物質を輸出しているイタリア、ドイツ、フランスの禁輸措置への協力が特に重要だとし、イランが国内用原油の精製について外国に依存していることに注目すべきだと指摘する。邦訳文は英文からの抜粋・要約。

CFRブリーフィング
東アジアで新たな役割を模索する韓国

2006年3月号

エスター・パン スタッフライター

最近の韓国はアメリカとは距離を置いて、中国との関係を深めようとし、北朝鮮との協調路線を進めている。北朝鮮問題をめぐるアメリカとの路線対立、駐韓米軍の規模削減合意など、韓国のアメリカ離れは着実に進行している。むしろ、朝鮮半島の統一を最終目的に掲げる韓国は、日中間の対立、米朝間の核開発問題をめぐる膠着状態を含む地域内の問題の仲裁、調停役を担うことを望んでいるようだ。台頭する中国、日中対立、アメリカ離れという東アジアの新環境の下、韓国は何をめざしているのか。

CFRタスクフォース・リポート
イランの核開発危機を検証する

2006年3月号

パネリスト 米外交問題評議会(CFR) シニア・フェロー(科学技術担当) チャールズ・D・ファーガソン CFRシニア・フェロー(ロシア・ユーラシア担当) スティーブ・R・セスタノビッチ CFRシニア・フェロー(中東担当) レイ・タキー プロジェクト・ディレクター CFRシニア・フェロー リー・フェインシュタイン

イランは核開発と国家アイデンティティーを重ね合わせだしている。核開発はタカ派政権のアジェンダではなく、イランの国家的なアジェンダになりつつある。(R・タキー)

イランへの軍事攻撃の可能性は低い。……ブッシュ大統領は「イランの核の平和利用は認める」とすでに発言しているし、ロシアが示している妥協案にも前向きだからだ。(C・ファーガソン)

ロシアの目的はイランから(核開発放棄の)合意を引き出すことにあるのか、それとも玉虫色の発言を引き出すことにあるのか、はっきりしない。(S・セスタノビッチ)

NPTを踏みにじっているにもかかわらず、イランは「自分たちはNPTで認められた核の平和利用を行う権利をもつ」と争点をすり替えている。(L・フェインシュタイン)

CFRインタビュー
ポール・ブレマーが回顧するイラク占領

2006年2月号

ポール・ブレマー 前暫定占領当局(CPA)代表

米兵力の増強を認めないペンタゴンとの対立、旧イラク軍解体と新イラク軍創設の真相、イラク統治評議会(IGC)はなぜ機能せず、ゲリラ勢力に対する作戦はなぜうまくすすまなかったか。2003年5月からイラクが主権を回復する04年6月まで暫定占領当局(CPA)代表を務めたポール・ブレマーが回顧するイラク占領の真実。05年1月にイラク占領の回顧録(My Year in Iraq: The Struggle to Build a Future of Hope)を出版したブレマーは、H・キッシンジャー元国務長官の秘書官、駐オランダ米大使などを務めた国務省官僚で、テロ問題の専門家。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)。

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