1994年以降に発表された邦訳論文を検索できます。

国防と安全保障に関する論文

CFRインタビュー
米副大統領前顧問が語る北朝鮮問題の本質
――アメを与えるだけでは問題は解決しない

2006年2月号

アーロン・L・フリードバーグ 前国家安全保障問題担当米副大統領副補佐官

「北朝鮮にアメを与えれば、彼らも未来に期待をもつようになり、援助や安全の保証と引き替えにこれまで試みてきた核開発計画を放棄すると考えるのは非現実的だ」。金正日の目的は自らの生存を確保することにあり、自分の権力基盤を揺るがす開放路線・経済改革路線などまじめに検討してはいない、とみるアーロン・フリードバーグは「北朝鮮との交渉を続けるとともに、彼らを締めあげる必要がある」と述べる。チェイニー米副大統領の国家安全保障問題担当副補佐官を務めた同氏は、「紙幣・貨幣偽造や資金洗浄などの北朝鮮の問題を公表し、偽造たばこ、麻薬取引など、北朝鮮が関与していると思われる不法行為を暴き、資金源を断つ必要がある」と強調した。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)。邦訳文は英文からの抜粋・要約。

CFRインタビュー
それでもイラクの政治プロセスは破綻しない

2006年2月号

W・パトリック・ランゲ 前米国防情報庁中東・対テロ部長

シーア派の聖地であるアスカリ聖廟が爆破された事件によって、シーア派とスンニ派間の紛争が誘発され、すでに有力なスンニ派指導者を含む165人が犠牲になっている。イラクの暴力レベルがかつてないほどに高まり、無秩序状態に陥るなか、シーア派の指導者はシーア派の群衆に自重を呼びかけている。メディアはイラクが内戦に陥る危険を指摘し、ニューヨーク・タイムズ紙も「政治交渉は崩壊した」と伝えた。しかし、米国防情報庁の前中東・対テロ部長のW・パトリック・ランゲは、こうした見方には与しない。これまではシーア派が大規模な反撃を慎んできただけの話で、実際には、イラクでは長く宗派間紛争による内戦状態にあったとみるランゲは、「宗派間紛争はいずれ下火になっていき、シーア派は今後も政治権力の基盤固めに取り組み、スンニ派は政府にゲリラ戦争を挑み続けるだろう」と今後を分析した。聞き手はリオネル・ビーナー(www.cfr.orgのスタッフ・ライター)。

CFRインタビュー
イラクの今後を左右する
スンニ派とシーア派の関係

2006年2月号

シブリー・テルハミ メリーランド大学教授

「少数派に歩み寄ってこそ、多数派としての価値を生かせるようになる。イラクのシーア派もイラク統一を望むのなら、未来に思いをめぐらして今を考え、少数派のスンニ派に手を差し伸べるべきだろう」。アラブ政治の専門家シブリー・テルハミはこう指摘しつつも、イラクの今後は楽観を許さないとみる。「現時点では、スンニ派の指導者のなかに、シーア派との妥協を受け入れるという英断を下せるような人物はみあたらないし、シーア派の指導者のなかにも、スンニ派に妥協を提示できるような人物はおらず、依然として、イラクの政治は民族や宗派で規定されている」と彼は指摘する。イラク中部にあるシーア派の聖地「アスカリ聖廟」の爆破事件の余波のなか、2月下旬にはシーア派の武装手段がスンニ派モスクを襲撃する事件が頻発し、いまやスンニ派とシーア派の緊張は一層高まっている。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)。邦訳文は英文からの抜粋・要約。

「政府の内外から専門家を集めて改革を進め、新たな作戦地域にすぐれた広報チームを迅速に派遣し、新聞、ラジオ、テレビ、インターネットすべてを使った広報を展開できるようにしなければならない。戦略的コミュニケーションラインの確立が遅れれば、その空白を埋めるのは敵か、何が起きているかを正確に伝えることなどあり得ない情報提供者たちとなる。……24時間体制のプレスセンターをつくり、インターネットなど新しいコミュニケーション手段をもっと重視するべきだ。世界中の多くの人々にとって新聞はもはや最も重要な情報源ではない」(D・ラムズフェルド)

CFRインタビュー
イラン核開発問題をめぐる米欧協調の危うさ
―― 打開の鍵をにぎるのはロシアだ

2006年1月号

リー・フェイシュタイン 米外交問題評議会シニア・フェロー

現在のところ、イランの核開発問題に対して共同歩調をとっているとはいえ、アメリカとヨーロッパの脅威認識にはかなりの気温差がある。「ヨーロッパ人はすでに対イラン貿易制裁には反対すると表明している」。リー・フェイシュタイン(米外交問題評議会<CFR>シニア・フェロー)は、イランの核開発の脅威の本質、切迫性をめぐって、米欧の認識は大きく違っているし、米欧は経済制裁の効果についても違う意見を持っていると指摘し、今後もアメリカとヨーロッパが同じ土俵に立ち続けることができるかどうかを疑問視する。むしろ、イラン問題をめぐって何らかの進展が期待できるのは、ロシアでウラン濃縮の合弁事業を立ち上げる妥協案が進展した場合だろうとコメントした。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)。
邦訳文は英文からの抜粋。

CFRインタビュー
イランの核開発問題
―― ロシア案の受け入れか、安保理付託か

2006年1月号

ジョセフ・シリンシオーネ カーネギー国際平和財団 核不拡散研究プロジェクト・ディレクター

すこしばかり核開発計画を先にすすめ……それで、ヨーロッパが立場を後退させるかどうか、「状況を容認するか、あるいは、状況を批判しつつも具体的行動はとらないか」を見極めるという戦術をこれまでテヘランは慎重に試みてきた。イランの核開発に向けた戦術をこう分析するジョセフ・シリンシオーネ(カーネギー国際平和財団の核不拡散研究プロジェクト・ディレクター)は、だが今回ばかりは、イランは強硬な発言を繰り返すことで、ヨーロッパの出方を見誤ったとみる。「一線を越えないように配慮しつつ、核兵器開発に必要な全技術を獲得すること」がテヘランの戦術であるにも関わらず、アフマディネジャド大統領は、「平和利用という自分たちの主張に酔いしれるあまり」、あるいは、「国内政治面での窮状を打開しようと」、今回は、勇み足を踏んだと分析する。安保理への付託か、ロシア案の受け入れか。その大きな鍵を握るのはロシアになるとシリンシオーネは語った。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)。

CFRインタビュー
中国は北朝鮮とイランをどうみているか
―― 北京の核不拡散路線と米中関係

2006年1月号

アダム・シーガル
米外交問題評議会シニア・フェロー

現在の中国が北朝鮮の非核化を望んでいるのは明らかだが、一方で中国には、北朝鮮崩壊というシナリオを回避したいという思惑もある。その理由についてアダム・シーガル(CFRシニア・フェロー)は次のように述べる。「中国が恐れているのは、(北朝鮮が崩壊すれば)大量の難民が中朝国境に押し寄せ、すでに朝鮮民族が数多く暮らす国境地域をますます不安定化させてしまうことだ。北朝鮮の崩壊とともに、(すでに38度線付近に駐留している)在韓米軍が朝鮮半島を北上してきたら、どうなるかという不安もある」。一方イランの核問題については、「中国にとって、イランよりもアメリカのほうがはるかに重要な国であり」、「イランに対する経済制裁には反対しつつもその旗振り役にはロシアになってほしいと北京は考えていると思う」とコメントした。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)。

CFRリポート
北朝鮮の核保有を受け入れるのか?
―― そして、世界は核拡散へと突き進む

2006年1月号

スピーカー
スティーブン・ボスワース 元駐韓米大使 / ゴードン・チャン ジャーナリスト / ドナルド・グレッグ コリア・ソサエティー理事長
司会
エバンス・レベール 米外交問題評議会シニア・フェロー

北朝鮮の核開発はこの国が抱える問題の象徴に過ぎない。問題の本質は、北朝鮮が国家として破綻途上にあることだ。したがって、北朝鮮問題の究極の解決策は韓国との国家統合しかない。(S・ボスウォース)

中国をホストにした交渉が悪いとは言わないが、話し合うことは一方でコストを伴う。……中国は交渉プロセスを続けることには関心があっても、解決策は持っていない。これまでのような交渉なら、話し合いを続ければ続けるほど、状況は悪化する。(G・チャン)

北朝鮮をどうしたいのかについてアメリカが統一的な見解を持っているのかどうか、私にはわからない。クリストファー・ヒルが何を望んでいるかと、ディック・チェイニーが何を望んでいるかは随分違うと思う。(D・グレッグ)

それは、2001年3月29日、米上院の外交委員会でのジョン・ボルトンの国務次官指名承認公聴会での出来事だった。バーバラ・ボクサー上院議員(民主党・カリフォルニア州)は、ボルトンが「国際連合などというものは存在しない」と過去に述べたことを引き合いに出し、この見解は「アメリカで主流の見解から大きくはずれている」とただした。

外交委員たちの厳しい質問への弁明を試みるボルトンに対して、後に民主党大統領候補となるジョン・ケリー上院議員(民主党・マサチューセッツ州)は、過去の発言からみて、あなたのここでの証言は「指名承認を得るための転向、変節ではないか」と迫る。ここで、ボルトンの強力な支持者で、国連批判を展開し、主権至上主義の急先鋒として知られる長老のジェシー・ヘルムズ上院外交委員長(共和党・ノースカロライナ州)が声を上げる。「ジョン、立場を変えてはいけない。彼らは君を陥れようとしている」(注1)。・・・

NPTとイラン核開発問題の本質

2005年3月号

ローレンス・シェインマン/モントレー国際大学教授

「民生目的と称して、外部から必要な技術のすべてを導入して完全な核燃料サイクルを完成し、NPT第十条の条約脱退の権利を行使して、『状況が変わったので、核兵器を生産する』とイランが言い出したらどうするのか」。NPTの欠陥をこう指摘する核不拡散問題の専門家ローレンス・シェインマンは、五月のNPT再検討会議では、このシナリオをめぐって多くの議論が行われると予測する。新型核の開発に関心を持っているアメリカはNPTを順守していないと批判されても仕方がないとコメントする同氏は、非核保有国が条約上の義務を守るように要請するとともに、核保有国も条約上のコミットメントを守らなければならないと強調した。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)。邦訳文は英文からの抜粋・要約。全文(英文)はwww.cfr.orgからアクセスできる。

Page Top