Focal Points

2018.1.5 Fri

【1月号プレビュー】
中国は北朝鮮を見限っている
―― 半島有事における米中協調を、ほか

この20年間で、中国と北朝鮮の関係は大きく悪化し、かつての朝鮮半島有事をめぐるシナリオはもはや時代遅れになっている。米軍の大規模な作戦行動を伴う戦争が差し迫った事態になれば、恐らく、米軍よりもはるかに早いタイミングで、中国軍が半島に介入して北朝鮮の核サイトを管理下におくだろう。いまや北京と北朝鮮とのつながりは弱く、中国の介入目的が「自国の利益を確保すること」にあるとしても、米中は共有基盤を見いだせるかもしれない。(マストロ)

ロシア政府は政治腐敗まみれの泥棒政治システムを守ろうと、その生存を外から脅かす最大の脅威と彼らがみなす「欧米の民主主義」に対する国境を越えた闘いを挑んでいる。欧米を攻撃することで国内の政治腐敗や経済的停滞に人々が目を向けないようにし、ナショナリズム感情を煽り立てて国内の反体制派を抑え込み、民主主義国家を守勢に立たせることで欧米諸国が国内の分断線対策に専念せざるを得ない状況を作り出そうとしている。(バイデン、カーペンター)

一部の諸国は、大国間戦争を引き起こさないように配慮しつつも、リベラルな世界秩序への挑戦を試みるようになり、もはや経済領域での抗争は避けられなくなっている。ワシントンがより多くの制裁措置を発動する政治的動機も高まっている。制裁措置は、イランの核開発など、「すでに存在する問題行動」を見直させる上で一定の成功を収めているが、いまや制裁を通じて「未来の問題行動」を抑止することを考えるべきだ。(フィッシュマン)

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