イラン戦争とサウジ
―― アメリカ後の中東と新多国間枠組み
2026年6月号
サウジアラビアは、イランであれ、イスラエルであれ、地域覇権国の出現は望んでいない。一方で、アメリカの安全保障関与はもはや信用していない。引き続きアメリカに一定の支援を求めつつも、サウジは、今後、エジプト、パキスタン、トルコとの地域的連帯を深化させ、中国への依存度を高めていくと考えられる。ペルシャ湾の安全をめぐるイランとの合意も模索するだろう。イランは、リヤドに「サウジ国内の米軍基地がイラン攻撃に利用されないこと」を保証するように求め、一方、サウジはイランに「自国領土がもはやイランやその代理勢力による報復の標的とされないこと」を保証することを期待するだろう。
