
技術革新が自然保護の手段を革命的に変化させている。テクノロジーの進化によって自然環境の実態をこれまでになく詳細に把握できるようになり、より多くの場所で、より多くの人に、より多くのデータがもたらされるようになった。ゾウの移動をGPSで把握し、熱帯雨林の状態をレーザーで測定することも、合成生物学で絶滅危惧種を救える可能性も出てきている。リモートセンサーで森林の立体構造を描き出し、アマゾンの熱帯雨林を含む、特定地域の生態系管理をほぼリアルタイムで監視できるようになった。もちろん、これを悪用することもできるが、これらのデータは、動物の生息地喪失や絶滅の危険を低下させ、気候変動を緩和させる手がかりになる。