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ウクライナ「紛争凍結」という幻想
―― ロシアが再び武力行使に出る理由

サミュエル・キャラップ 英国際戦略研究所シニアフェロー (ロシア・ユーラシア担当)

Forcing Kiev's Hand Why Russia Won't Accept a Frozen Conflict in Ukraine

Samuel Charap 英国際戦略研究所シニアフェロー(ロシア・ユーラシア担当)。センター・フォー・アメリカン・プログレスのディレクター、米外交問題評議会国際関係フェローとして国務省に勤務した。専門はロシアの政治・経済と外交、ヨーロッパとユーラシアの安全保障など。

2015年10月号掲載論文

ロシアの目的は、ウクライナの新たな憲法構造のなかで親ロシア派地域の権限と自治権を強化し、キエフに対する影響力を(間接的に)制度化することにある。この意味で、ドンバスをウクライナの他の地域から切り離すのは、ロシアにとって敗北を受け入れるに等しい。これまでのところ、ミンスク2の政治プロセスは、モスクワが考えていたようには進展していない。つまり、ウクライナによる合意の履行に明らかな不満をもっている以上、モスクワは現状を覆すために実力行使に出る可能性が高い。いまや唯一の疑問は、行動を起こすかどうかではなく、どのような行動をみせるかだ。いずれにせよ、ロシアの実力行使によってウクライナはかなりの経済的・人的なコストを強いられる。ヤヌコビッチ政権が倒れてわずか数日後にロシアがクリミアに侵攻したように、モスクワは危機の当初から拙速で無謀な行動をとってきたことを忘れてはならない。

  • 紛争の凍結?
  • ロシアの戦略とミンスク2合意
  • ウクライナの強硬路線
  • 力による改革
  • 共通の利益を見出すには

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