封じ込めから社会的隔離措置へ
―― 1918年の教訓
2020年4月号
「グローバルパンデミック」と認識される事態に備える時間的猶予はわずかながらも残されている。イタリアの公衆衛生当局は、北部で数週間にわたって感染が大きな広がりをみせていることに最近になって気づき、その後、対応に追われている。数多くの国が今後、これと同じ状況に直面するはずだ。アメリカでも、水面下での感染拡大はすでに進行していると考えられる。公衆衛生担当省は、病院における集中治療の需要が急激に高まることを想定した対応計画を考案すべきだし、国と地方の当局は、アウトブレイクが起きた地域での社会的隔離策をとることに備える必要がある。どのような事態なら(学校や職場の閉鎖などの)抜本的な社会的隔離策をとるかを考えておくべきだ。社会的隔離に関する社会の応諾と支持を維持していくには、その計画の目的と詳細、なぜそれが必要かについて適切に社会との意思疎通をはかっていく必要がある。
