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コロナウイルスと社会暴力の増大
――　パンデミックで引き裂かれた社会

レイチェル・ブラウン 　オーバーゼロ　エグゼクティブディレクター 　ヘザー・ハールバート 　新アメリカ政治改革プログラム　ディレクター 　アレクサンドラ・スターク 新アメリカ政治改革プログラム シニアリサーチャー

How the Coronavirus Sows Civil Conflict Pandemics Don’t Bring People Together-Sometimes, They Pull Societies Apart

Rachel Brown　オーバーゼロの設立者。オーバーゼロは人種や宗教などのアイデンティティを基盤とする暴力や、そうした人種・宗教集団への攻撃を阻止することを目指す民間組織。 Rachel Brown　新アメリカ政治改革プログラムのディレクター。 Alexandra Stark　新アメリカ政治改革プログラムのシニアリサーチャー。

2020年7月号掲載論文

国や市民にとって、平和とはたんに国家間戦争が起きていない状態ではない。人命、コミュニティ、制度や体制の安定を脅かす問題がない状態のことだ。実際、経済の不安定化、民主主義の後退、制度や体制への不信、特定の人種のスケープゴート化など、これらの全ては政治的暴力の可能性を高める。不幸にもＣＯＶＩＤ19は、これらのトレンドを刺激している。アメリカでは、長年の人種間の不平等や社会的分断が引き起こす問題をパンデミックが増幅させ、警察官が黒人男性を死亡させた映像が大規模な抗議活動に火をつけた。アメリカだけではない。マイノリティ集団をスケープゴートや攻撃の対象にし、特定の宗教を差別する行動、アジア系やユダヤ系の人々に対する暴力行為やスケープゴート化、陰謀論の流布が世界各国で広がっている。

  • パンデミックと社会暴力
  • なぜ社会問題が激化しているか
  • 新しい紛争の力学

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2020年7月号に掲載

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