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「マジックマネー」の時代
―― 終わりなき歳出で経済崩壊を阻止できるのか

セバスチャン・マラビー  米外交問題評議会シニアフェロー(国際経済担当)

The Age of Magic Money Can Endless Spending Prevent Economic Calamity?

Sebastian Mallaby 米外交問題評議会シニアフェロー(国際経済担当)。フォーリン・アフェアーズでは、「中国経済のスローダウンを分析する」(2016年2月号)「ブレグジットとヨーロッパの未来―― NATOとユーロへの波及はあるか」(2016年8月号)を発表している。

2020年7月号掲載論文

今日、アメリカを含む先進国は、双子のショックの第二波としてパンデミックを経験している。2008年のグローバル金融危機、グローバルパンデミックのどちらか一つでも、各国政府は思うままに紙幣を刷り増し、借り入れを増やしたかもしれない。だが、これら二つの危機が波状的に重なることで、国の歳出能力そのものが塗り替えられつつある。これを「マジックマネー」の時代と呼ぶこともできる。「しかし、インフレになったらどうするのか。なぜインフレにならなくなったのか、そのサイクルはいつ戻ってくるのか」。この疑問については誰も確信ある答えを出せずにいる。例えば、不条理なまでに落ち込んでいるエネルギーコストの急騰が、インフレの引き金を引くのかもしれない。しかし・・・

  • 双子のショック
  • 危機封じ込めに「必要なら何でも」
  • 姿を消したインフレ
  • アメリカの優位
  • 私たちの通貨、あなたの問題
  • FEDのジレンマ

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