サダム追放策と中東社会の民主化
―米議会の立場
2002年11月号

サダム後のイラクについて十分な検討をしていないことについては、ブッシュ政権は批判されてしかるべきだ。サダム政権の打倒を、アラブ世界の民主化の序章としなければ意味がない。そうしない限り、われわれは歴史的な機会を失ってしまう。アラブ世界がアメリカのサダム・フセイン追放策に一致団結して反対しているというのは、おとぎ話にすぎない。イラクの近隣諸国政府は、国内の反発を恐れて公にはアメリカのイラク政策に反対しているが、プライベートな場では、アメリカのイラク政策を強く支持している。