Focal Points

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2016.12.27 Tue

2016年を回顧する Part.2
欧米を揺るがすポピュリズムの台頭

欧米世界ではポピュリズムが着実かつ力強く台頭している。先進国が直面する低成長や移民流入が作り出す問題に慎重に対処していくには、一連の対策を通じて、全般的に少しずつ状況を改善させていくしかない。しかし、有権者はより抜本的な解決策とそれを実施できる大胆で決意に満ちた指導者を求めている。このために多くの人が、いまや大差ない政策しか打ち出せない伝統的な政党に幻滅し、ポピュリズム政党やポピュリストの指導者を支持している。(ザカリア)

有権者の多くは、彼らが「堕落し、自分の利益しか考えない」とみなすエスタブリッシュメントに反発し、政治を純化して欲しいという願いから急進派のアウトサイダーを支持している。社会階級がいまやアメリカ政治の中枢に復活し、人種、民族、ジェンダー、性的志向、地域差をめぐる亀裂以上に大きな問題として取り上げられている。とはいえ、ポピュリストの政策を実施すれば、成長を抑え込み、政治の機能不全をさらに深刻にし、事態を悪化させるだけだ。・・・必要なのは、大衆の怒りをすぐれた政治家と政策に結びつけることだ。(フクヤマ)

現在の政治状況からみれば、ユーロゾーンからの離脱も起きず、ユーロゾーンを機能させるための大がかりな改革も行われず、おそらくは、泥縄式に生きながらえていくための措置が小出しにされていくだけだろう。長期的に考えると、このやり方は最悪の結果をもたらすかもしれないが、それでもこの路線がとられる可能性がもっとも高い。壊滅的な経済危機が起こらない限り、ヨーロッパは自ら招き入れた緊縮財政のなかで泥縄式に生きていくしかなく、この選択ゆえに将来の見込みも、世界における地位も損なわれていく。(モラフチーク)

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