Joseph Sohm / Shutterstock.com

トランプと戦争
――イラン、中国、北朝鮮との戦争シナリオを考える

フィリップ・ゴードン 米外交問題評議会シニアフェロー

A Vision of Trump at War
―― How the President Could Stumble Into Conflict

Philip Gordon 米外交問題評議会シニアフェロー。2013―2015年まで、大統領特別補佐官、中東・北アフリカ・湾岸地域担当ホワイトハウス調整官を務めた。国家安全会議スタッフ、ヨーロッパ・ユーラシア担当国務次官などを経て現職。専門はアメリカの外交と国家安全保障政策、中東、ヨーロッパ・ユーラシア、ロシア、トルコ、国際経済など。

2017年5月号掲載論文

歴史を顧みれば、トランプのような指導者が市民の不満を追い風に権力を握り、敵を屈服させると約束しつつも、軍事、外交、経済上の紛争の泥沼にはまり込み、結局は後悔することになったケースは数多くある。もっとも、トランプの主張が正しい可能性もある。大規模な軍部増強、予想できない行動をとる指導者のイメージ、一か八かの交渉スタイル、そして妥協を拒む姿勢を前に、他の諸国が立場を譲り、アメリカを再び安全で繁栄する偉大な国にするかもしれない。だが、彼が間違っている可能性もある。核合意を解体し、中国との貿易戦争を始め、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル実験を力尽くで阻止すれば、そのすべてが紛争へとエスカレートしていく恐れがある。トランプの常軌を逸したスタイルと対決的な政策が、すでに不安定化している世界秩序を崩壊させ、アメリカがイラン、中国、北朝鮮との紛争へと向かっていく恐れもある。

  • 東から西へ
  • イランとの対立と核合意
  • 軍事紛争への道と同盟諸国の立場
  • 貿易と米中関係の緊張
  • ナショナリズムの高揚そして衝突
  • 次なる朝鮮戦争
  • 未来から学ぶ

この論文はSubscribers’ Onlyです。


フォーリン・アフェアーズリポート定期購読会員の方のみご覧いただけます。
会員の方は上記からログインしてください。 まだ会員でない方および購読期間が切れて3ヶ月以上経った方はこちらから購読をお申込みください。会員の方で購読期間が切れている方はこちらからご更新をお願いいたします。

なお、Subscribers' Onlyの論文は、クレジットカード決済後にご覧いただけます。リアルタイムでパスワードが発行されますので、論文データベースを直ちに閲覧いただけます。また、同一のアカウントで同時に複数の端末で閲覧することはできません。別の端末からログインがあった場合は、先にログインしていた端末では自動的にログアウトされます。

(C) Copyright 2017 by the Council on Foreign Relations, Inc., and Foreign Affairs, Japan

Page Top