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CFR Events 人工知能と雇用の未来
―― 人間と人工知能の共生を

ジェームズ・マニュイカ マッキンゼー&カンパニー シニアパートナー
ダニエラ・ラス  マサチューセッツ工科大学(MIT)教授
エドウィン・ファン・ボメル IPsoft チーフ・コグニティブ・オフィサー

Robots and the Future of Jobs ―― The Economic Impact of Artificial Intelligence

James Manyika ロボット工学者で、現在はマッキンゼー&カンパニー シニアパートナー。マッキンゼーグロ―バルインスティチュートのディレクター。新時代の雇用をテーマに研究している。
Daniela Rus マサチューセッツ工科大学教授(ロボット工学)。専門は無人自動車走行、ロボット開発など。
Edwin van Bommel  IPsoft チーフ・コグニティブ・オフィサー。

2017年1月号掲載論文

「2010年当時、自律走行車のことを議論する者はいなかったが、6年後のいまや誰もがこのテクノロジーを当然視している。この現状は、驚くべき計算処理能力の進化、優れたセンサーとコントローラー、さらには地図を作り、ローカライズする優れたアルゴリズムによって実現している。しかも、今後、技術的進化のペースはさらに加速すると考えられる」。(D・ラス)

「仕事(タスク)のすべてがオートメーション化されなくても、6割の雇用においてその生産活動あるいはタスクの30%がオートメーション化されると考えられる。これは具体的に何を意味するだろうか。雇用がなくなることはないが、仕事の内容が大きく変化する。・・・この仕事の変化がより大きな影響をもつ。機械とともに働くには、労働力に求められるスキルと能力も変化していく」(J・マニュイカ)

「(人間のようにやりとりできる人工知能プラットフォーム)アメリアが会話を担当できるようになっても、人間に残されるタスクは数多く残されている。例えば、金融部門なら、クライアントへのアドバイスにもっと時間を割くこともできるし、クライアントと今後の市場についてゆっくり話すこともできるようになる。しかも、アメリアやワトソンのような新しいプラットフォームを管理していく新世代の仕事も必要になる。具体的には、これらのシステムが適切に学習しているかどうか、規制内で活動してコンプライアンスを守っているかどうかを確認する人材が必要になる」(E・ファン・ボメル)

  • 生活と一体化する人工知能
  • 人工知能と雇用の未来
  • これまでと何が違うか
  • 守護天使モデル
  • 人工知能と雇用

<生活と一体化する人工知能>

 

〈ファーマー〉 人工知能(AI)に関する議論を進める上で、認識を共有するために確認しておきたいことがいくつかある。われわれがAIという言葉を使用するとき、何を意図しているのだろうか。多くの人は、それは「ビジュアル・パーセプション(視覚認知)、会話の理解、意思決定、異なる言語間の翻訳など、一般に人間の知能を必要とするタスクをこなせるコンピュータシステム」のことだと考えている。

「マシンラーニング(機械学習)」という言葉も、このミーティングで頻繁に耳にすると思う。これはAIの別の呼び方と考えてもよいが、一つ大きな違いがある。機械学習は決定論的ではなく、確率論的なアプローチをとる。たんなるイエス、ノーだけでなく、Xの確率が30%、Yの確率が10%といったとらえ方をする。

誰もが耳にしている「ビッグデータ」という言葉にも定義が必要だろう。「データは原材料であり、これを新時代の新しい石油」と呼ぶ人もいる。だが何をもってデータセットがビッグだとみなすかについての合意はない。

最後が(データに関する分析・研究を行う)「データサイエンス」だ。これは、ここで指摘したテクノロジー(および数学、統計学、情報工学、パターン認識、データマイニング、データベースなど)を利用して、多くの場合ビジネス目的でさまざまなデータを分析することを言う。

では、議論に入ろう。AIはすでに発明されてかなりの時間が経っている。現在はどのような状態にあるのだろうか。まず、(MITの)ダニエラ・ラスから。・・・

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