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2024.4.10 Wed

プーチンとロシアの未来
―― 歴史の曲解と大いなる幻想

民主的制度の確立に始まり、検閲の廃止、ロシア文化とヨーロッパ文化の再統合にいたるまで、プーチンは、1985年以降にロシアが成し遂げた成果のすべてを、一気にテーブルから振り落とした。その後、短期間で、残された民主的制度を粉砕し、ソビエト期に匹敵する抑圧・監視体制を再確立した。(コレスニコフ)

プーチンは、ウクライナ、ヨーロッパ、そして全世界を、彼の歴史観に合致するように再構築したいと考えている。ロシアの帝国的過去への彼の思い入れは深い。バルト帝国やオスマン帝国との戦争を経て現在のウクライナ領を手に入れたピョートル大帝やエカテリーナ2世の肖像をモスクワの執務室に飾っているのには理由がある。(ヒル、ステント)

専門家の多くは、例えば、ロシアは衰退途上国家だと誤解している。現実には、ほとんどの米市民が考えるよりもはるかに強大な軍事、サイバー、経済、イデオロギー領域のパワーをもつ、世界有数の強国の一つとしてロシアは再浮上している。事実、プーチン主義はヨーロッパだけでなく、アメリカでも新たな支持者を獲得しつつある。(マクフォール)

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