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プーチンとロシアの未来
―― 浪費される資源と帝国の野望

アンドレイ・コレスニコフ カーネギー・ロシア・ユーラシア・センター シニアフェロー

Russia Is Burning Up Its Future: How Putin’s Pursuit of Power Has Hollowed Out the Country and Its People

Andrei Kolesnikov ロシアのジャーナリスト、政治評論家。ノーヴァヤ・ガゼータの編集長、イズベスチアの副編集長などを務めた。現在は、カーネギー・ロシア・ユーラシア・センターのシニアフェロー。

2024年4月号掲載論文

プーチンは「特別軍事作戦」を開始するにあたって、ポスト・ソビエトの民主的遺産も否定した。民主的制度の確立に始まり、検閲の廃止、ロシア文化とヨーロッパ文化の再統合にいたるまで、プーチンは、1985年以降にロシアが成し遂げた成果のすべてを、一気にテーブルから振り落とした。その後、短期間で、残された民主的制度を粉砕し、ソビエト期に匹敵する抑圧・監視体制を再確立した。それは1945年以降に出現し、1989年以降に支配的となった世界秩序との決別を意味した。ここからロシアはどこへ向かうのか。侵略というウクライナでの彼の高価なプロジェクトは、実際には、ロシアの経済的、人口的未来に地雷をしかけたようなものだ。

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