Focal Points

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2017.8.16 Wed

ドナルド・トランプの二つの顔
―― ポピュリスト、それとも伝統主義者?

トランプ政権の外交政策は驚くほど常識的だ。「ロシアとの関係改善を望み、軍事力の使用はアメリカの国益が脅かされたときに限定する」と表明しつつも、シリア政府がサリンガスを使用したことが明らかになると、この国の基地をミサイルで攻撃している。すでにバノン派は政権内で勢いを失い、トランプはエスタブリッシュメントで構成される国家安全保障チームを編成している。トランプ時代は伝統的なアメリカ外交からの逸脱ではなく、その維持によって特徴付けられることになるだろう。(エイブラムス)

トランプは環境対策を減らしていくことを考えている。だがそのようなことをすれば、疾病が広がり、早死が増え、経済は弱体化し、環境分野でのリーダーシップを中国に譲ることになる。だが、カリフォルニアやニューヨークなどの州が他に先駆けて再生可能エネルギーを支援しており、その存在感が高まっていくのは間違いない。政府による規制撤廃プロセスに対抗して、市民がその意思を表明するチャンスは残されている。(クラップ)

ファシストが台頭した環境は現在のそれと酷似している。19世紀末から20世紀初頭のグローバル化の時代に、資本主義は西洋社会を劇的に変貌させた。革命運動が脅威になるのは、民主主義が、直面する課題に対処できずに、革命運動がつけ込めるような危機を作り出した場合だ。ポピュリズムの台頭は、民主主義が問題に直面していることを示す現象にすぎない。だが、民主的危機への対応を怠れば、ポピュリズムはファシズムへの道を歩み始めることになるかもしれない。(バーマン)

2017年8月号

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