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グレートゲームからグランド・バーゲンへ
 ――アフガン、パキスタンをカオスから救い出すには

バーネット・R・ルービン ニューヨーク大学国際協調センター所長
アハマド・ラシッド ジャーナリスト

From Great Game to Grand Bargain

Barnett R. Rubin ニューヨーク大学国際協調センターの所長。アフガニスタン、中央アジア研究の第一人者として世界的に知られている。2001年のボン合意に向けた交渉では、当時アフガニスタンを担当していたブラヒミ国連事務総長特別代表の特別顧問を務めた。
Ahmed Rashid パキスタン人ジャーナリスト。デイリー・テレグラフ、ワシントン・ポスト、インターナショナル・ヘラルド・トリビューンなどの主要紙に記事を寄せ、BBC、CNNの番組コメンテーターとしても活躍。2000年の著書『Taliban: Militant Islam, Oil and Fundamentalism in Central Asia』はベストセラーとなった。

2008年11月号掲載論文

パキスタンとアフガンをカオスから救い出すには、まずアメリカが対テロ戦争の目的を再定義しなければならない。イスラム主義運動をひとまとめにしてとらえるのではなく、「地域的、あるいは国家的な目的から活動しているイスラム主義運動」と「アメリカおよびその同盟国にテロ攻撃をしようと試みている国際的なテロ運動」を区別する必要がある。こうした区別を通じて、タリバーンから「アルカイダとは関わり合いを持たない」という言葉を引き出せれば、アルカイダに戦略レベルでの敗北を強いることができる。さらに、パキスタンの不安の緩和に努めつつも、破壊的な行動を放置するのをやめるようにはっきりとイスラマバードに伝えることで、アフガンの安定をめざす地域コンセンサスを構築していくための大胆な外交イニシアティブを模索していかなければならない。

  • 中央アジアの迷路とグレートゲーム
  • アフガン治安部隊の増強は現実的ではない
  • パキスタンの不安に配慮せよ
  • 対テロ戦争の目的の再定義を
  • グレートゲームを終わらせるには
  • 軍事から外交への転換を

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