1994年以降に発表された邦訳論文を検索できます。

アジアに関する論文

グローバル・パワーシフト
――アジアの台頭を直視せよ

2004年7月号

ジェームズ・ホーグ/フォーリン・アフェアーズ誌編集長

台頭する中国と低迷する日本の関係は今後どうなるのか。対立へと向かうのか、それとも同盟関係を結ぶことになるのか。アジアには中国をも追い抜きかねないインドという潜在的大国も控えている。台湾、カシミール、北朝鮮という問題を抱えるアジアでの新しいパワー再編の中枢を担うのは中国、そしておそらくはインドだろう。アメリカはこうしたアジアの再編にどう備えるべきか。

米外交問題評議会インタビュー
北朝鮮との協議はなぜ進展しないのか

2003年12月号

ジョセフ・シリンシオーネ カーネギー国際平和財団兵器不拡散プロジェクトディレクター  

「北朝鮮との交渉が決裂して混沌とした状況に陥っても仕方がないと考える者がブッシュ政権内にいるし、政権内外にいまなお北朝鮮危機の軍事的解決を求める者もいる」。北朝鮮政策をめぐっていまもブッシュ政権内に対立が見られることが、協議が進展しない理由の一つだと指摘するカーネギー国際平和財団のジョセフ・シリンシオーネは、アメリカ政府は「大統領の信任が厚く、大統領の立場になって交渉する権限を持つ特使を任命して」、アメリカの危機解決に向けた決意を世界に示す必要があると提言した。また、「六者協議が始まるまで、また始まって以降も北朝鮮の真意は闇の中かもしれないが、少なくとも、中国がどの段階で(仲介者としてではなく、プレイヤーの一人として)交渉への関与を深めるかが今後の大きな鍵となろう」とコメントした。シリンシオーネはカーネギー国際平和財団の兵器不拡散プロジェクトのディレクター。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター。二〇〇三年十二月十日)。邦訳文は英文からの抜粋・要約。全文はwww.cfr.orgからアクセスできる。

以下は、これまでに発表された北朝鮮関連のフォーリン・アフェアーズ論文、米外交問題評議会リポート、ガーズマン・インタビューシリーズなどを資料にフォーリン・アフェアーズ・ジャパンで作成したQ&A集。資料として用いた論文、リポート、インタビューの一部は、www.cfr.org、www.foreignaffairs.orgあるいはwww.foreignaffairsj.co.jpからアクセスできる。参考文献については文末を参照。

地域的自由貿易構想という危険な妄想
―― アジアとアメリカを隔てる分断線の形成を回避せよ

2003年9月号

バーナード・ゴードン ニューハンプシャー大学名誉教授

この論文は、まだドーハラウンドラウンド決着への期待が存在した2003年に発表されている。当時は、アメリカが南北アメリカ大陸での自由貿易圏を模索し、アジアでは、アメリカ抜きのアジア自由貿易圏構想が議論されていた(FAJ編集部)
アメリカとアジアがそれぞれに推進する一連の自由貿易構想は、結局は地域的貿易ブロックを乱立させ、太平洋を隔てる分断線を生み出すことになる。一九三〇年代の世界の貿易ブロック化が、大きな悲劇を呼び込んだことを忘れてはならない。

「一連の地域的自由貿易合意によってグローバルな自由貿易体制の基盤が積み上げられていく」とする認識の根拠は疑わしい。逆に、特定地域での貿易ブロックの形成が、他の地域での貿易ブロックの形成を誘発することはすでに明らかだ。貿易ブロックが形成されれば、必然的に政治的なライバル関係が貿易ブロック内、ブロック間で生じ、それをどのような名称で呼ぶにせよ、保護主義が貿易ブロックを支配するようになる。

米外交問題評議会インタビュー
先の読めない六者協議
――北朝鮮の「経済改革なくして、核問題の解決なし」

2003年8月号

マイケル・E・オハンロン ブルッキングス研究所シニア・フェロー

北朝鮮はなぜ際限なく危機を演出しようとするのか。マイケル・E・オハンロンは、「貨幣を偽造し、麻薬取引を行い、ゆすりたかり紛いの行動をとるのは、ひとえにキャッシュが欲しいからだ」と指摘する。「平壌は問題を作り出しては他の諸国からキャッシュをゆすり取ろうとする。国際社会に核開発計画を買い上げさせようとしている」と。「経済改革の実施に合意させ、北朝鮮の経済的崩壊という基層問題への対応を試みない限り、今後も危機は起きる」とオハンロンは、語った。
邦訳文は、二〇〇三年八月十九日に行われたインタビューからの抜粋・要約。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)。全文(英文)はwww.cfr.orgからアクセスできる。

北朝鮮危機とアメリカの東アジア戦略の大転換
―米戦略の重心は日本から中国へ?

2003年7月号

モートン・アブラモウィッツ 元カーネギー国際平和財団会長
スティーブン・ボスワース 元駐韓米大使

中国の経済的・地政学的台頭、日本の地域的影響力の低下、自主路線を強める韓国、そしてアメリカの対テロ戦略。北朝鮮危機の背後で展開するこれら一連のトレンドは、アメリカの東アジア戦略を大きく変化させ、アジアの安全保障地図を大きく塗り替えることになるだろう。
すでにアメリカは中国とより緊密な関係を築き始め、アメリカにとっての日本の戦略価値は大きく低下している。北朝鮮危機、中台問題はどうなるのか。韓国、日本の駐留米軍は撤退するのか。

米外交問題評議会タスクフォース・リポート
北朝鮮問題に対する国際連帯を組織せよ

2003年7月号

タスクフォース共同議長
モートン・アブラモウィッツ 元カーネギー国際平和財団会長
ジェームズ・T・レーニー 元駐韓米大使
タスクフォース・ディレクター
エリック・ヘジンボサム 米外交問題評議会シニア・フェロー

核武装した北朝鮮を現実として受け入れ、核分裂性物質の輸出を阻止するための臨検態勢をとらざるを得なくなったらどうなるだろうか。日本はこうした現実に大きな衝撃を受け、日本人の(軍事や防衛への)認識も大きく変わるかもしれない。(ジェームズ・T・レーニー)
論文は、米外交問題評議会朝鮮半島問題タスクフォースの共同議長(モートン・アブラモウィッツ、ジェームズ・T・レーニー)とディレクター(エリック・ヘジンボサム)の三氏が、二〇〇三年五月下旬に行った朝鮮半島問題リポートに関する記者会見後の質疑応答からの抜粋・要約。記者会見発表の邦訳はwww.foreignaffairsj.co.jpから、全文(英文)はwww.cfr.orgからアクセスできる。順序を入れ替えている部分がある。

米外交問題評議会タスクフォース・リポート
北朝鮮問題にどう対処する

2003年7月号

タスクフォース共同議長
モートン・アブラモウィッツ 元カーネギー国際平和財団会長
ジェームズ・T・レーニー 元駐韓米大使
タスクフォース・ディレクター
エリック・ヘジンボサム 米外交問題評議会シニア・フェロー

二〇〇三年五月下旬に公表された朝鮮半島問題タスクフォース・リポートは、北朝鮮の核開発をやめさせるには、アメリカが暫定交渉への純粋なコミットメントを示し、米韓関係を修復し、中国がより大きな役割を担う必要があると指摘している。
前半のPART1では危機の経緯、北朝鮮の意図、アメリカの政策、各国の立場が分析され、後半のPART2では「すでに危険水域に入っている」とされる北朝鮮危機に対する交渉枠組み及び政策についての提言がなされている。邦訳文は同リポートからの抜粋・要約。全文(英文)はwww.cfr.orgから、日本語によるタスクフォースのメンバーリスト、主旨統括などは、www.foreignaffairsj.co.jpからアクセスできる。

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