地域的自由貿易構想という危険な妄想
―― アジアとアメリカを隔てる分断線の形成を回避せよ

バーナード・ゴードン ニューハンプシャー大学名誉教授

A High-Risk Trade Policy

Bernard K. Gordon ニューハンプシャー大学政治学名誉教授。最近の著書に『アメリカの貿易政策の愚行』(America's Trade Follies:Turning Economic Leadership Into Strategic Weakness)がある。

2003年9月号掲載論文

この論文は、まだドーハラウンドラウンド決着への期待が存在した2003年に発表されている。当時は、アメリカが南北アメリカ大陸での自由貿易圏を模索し、アジアでは、アメリカ抜きのアジア自由貿易圏構想が議論されていた(FAJ編集部)
アメリカとアジアがそれぞれに推進する一連の自由貿易構想は、結局は地域的貿易ブロックを乱立させ、太平洋を隔てる分断線を生み出すことになる。一九三〇年代の世界の貿易ブロック化が、大きな悲劇を呼び込んだことを忘れてはならない。

「一連の地域的自由貿易合意によってグローバルな自由貿易体制の基盤が積み上げられていく」とする認識の根拠は疑わしい。逆に、特定地域での貿易ブロックの形成が、他の地域での貿易ブロックの形成を誘発することはすでに明らかだ。貿易ブロックが形成されれば、必然的に政治的なライバル関係が貿易ブロック内、ブロック間で生じ、それをどのような名称で呼ぶにせよ、保護主義が貿易ブロックを支配するようになる。

  • 貿易リージョナリズムは間違っている
  • 東アジアの地域貿易構想
  • アジアを求めるアジア
  • 貿易ブロックの末路
  • 地域主義ではなくWTOを重視せよ

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