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金正恩のもう一つの顔
――北朝鮮CEOとしての金正恩の成功

デビッド・カン 南カリフォルニア大学教授(国際関係論)

The Wolf of Pyongyang: How Kim Jong Un Resembles a CEO

David C. Kang 南カリフォルニア大学教授(国際関係論、ビジネス)。同大学付属朝鮮半島研究所、国際研究センターディレクター。近くAmerican Grand Strategy and East Asian Security in the 21st Century (Cambridge University Press, 2017) を出版予定。

2017年9月号掲載論文

金正恩は道化師ではないし、そのような見方にとらわれれば、北朝鮮とその指導者が突きつけている脅威を誤解することになる。特に、平壌とワシントンの緊張が高まりをみせているだけに、深刻な間違いを犯すことになりかねない。道化師の独裁者としてではなく、むしろ、金正恩を「北朝鮮株式会社を引き継いだ新しい最高経営責任者(CEO)」と考えるべきだろう。金正恩はすでに組織(国家)を束ねるビジョンを示し、組織の手続きを再確立し、人材編成も見直している。実際、彼はすでに権力基盤を固めているようだし、外からの圧力に動じる気配もない。欧米では、金正恩は権力にしがみついているだけの弱い独裁者で、その体制は崩壊の瀬戸際にあるとみなす憶測が絶えない。しかし、CEOとしてみれば、彼も彼の政府も脅かされてはいない。むしろ、安定度を高めている。・・・

  • 金正恩がCEOだったら
  • 北朝鮮株式会社
  • 祖父への回帰と「ニューノーマル」
  • 粛清、それとも人事異動
  • 道化師ではない

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