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2020.3.9 Mon

コロナウイルスと中国の教訓
―― 中国の経験から各国は何を学べるか

世界がCOVID19に対処していく上で、中国がどのような経験をしたかに注意深く配慮する必要がある。認識すべきは、アウトブレイクの中核となった武漢を含む湖北省の医療システムが適切に機能できなくなったことだ。さらに、感染拡大を抑え込むために中国がとった大胆な措置を自国もとるべきかどうか、検討する諸国も出てくるはずだ。中国政府のやり方をそのまま取り入れられる国は他になさそうだし、そうすべきでもない。市民的自由や市民の権利を無視する政府の姿勢は、新型ウイルスの(発生に迅速に対応せず)アウトブレイクを引き起こした政策や行動と表裏一体をなしているのだから。・・・(ボリキー 、グプタ)

ウイルスが人とモノの流れを抑え込んでいる状態が長期化すれば、危機の余波は公衆衛生部門を超えて経済に及ぶだろう。特にウイルスは、グローバルな石油・天然ガス市場にとってのブラックスワンの役割を果たしつつあり、すでに、ウォールストリートの銀行の多くが、コロナウイルスの余波を考慮して、2020年前半の原油価格予測を下方修正している。天然ガスの価格も低下して、アジア市場でのLNG価格はこれまででもっとも低い価格になっている。(ジャッフェ)

コロナウイルスのアウトブレイクは、習近平政権にとって最悪の人道・経済危機に向かっているが、もちろん、国家主席が辞任するはずはない。国営メディアは国家主席の役割を、背後からリードする、最終権限をもつ最高指揮官であると強調し、武漢の病院を視察し、患者をいたわる役目は李克強首相や孫春蘭国務院副総理が担っている。要するに、現地で起きている危機と習近平の間には、党の官僚制度内のステータスを分ける階層の数だけ、バッファーが存在する。だが、ウイルスを封じ込めるのに時間がかかれば、その分、今回の危機で生じた(政治的・社会的)亀裂は大きくなり、それが引き起こす問題も深刻になる。(エコノミー)

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