Focal Points

2019.5.31 Fri

<2019年6月号プレビュー>
人工知能の恩恵とリスク、AIと未来の戦争、中ロパートナーシップの高まる脅威

AIはあらゆる分野で大きな恩恵とともに大きなリスクも生み出す。最大のリスクは、AI軍事システムを最初に開発した国が、ライバル国に対して圧倒的な優位を手に入れられるために、いい加減なテストだけで、システムを一刻も早く導入せざるを得ないと考えるかもしれないことだ。AIシステムの導入を競い合うのではなく、その安全性の検証と研究に多国間で投資すべきだ。そうしない限り、「誰も勝者になれない世界」が創り出されることになる。(シャーリ)

人工知能を組み込んだ自律的軍隊を構築するのが望ましいだけでなく、それが技術的に可能になっている。時代遅れの一つのプログラムに投資されている金額で、数十の自律的システムを導入できるし、これによって、より高度な能力を手に入れられる。目的は、もちろん、戦争を挑発するためではなく、それを抑止することにある。問題は、新軍事技術革命を生かしたシステム移行に想像力と決意をもたらせるかどうかだ。(ブローズ)

中ロのパートナーシップは不自然だし、その見込みはあまりないと考えるアメリカの専門家は多い。しかし、両国は政府のあらゆるレベルでの交流を深め、緊密に連携している。問題は、中ロパートナーシップをめぐって、欧米の専門家のコンセンサスがないために、ワシントンの政策決定者が、中ロ関係の有害な作用を阻止できなくなるまで、中ロ関係の本質について議論し続けるリスクを冒していることだ。(テイラーほか)

論文データベース

カスタマーサービス

平日10:00〜17:00

  • FAX03-5815-7153
  • general@foreignaffairsj.co.jp

Page Top