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2019.6.3 Mon

新「ドイツ問題」とヨーロッパの分裂
―― 流動化するドイツ政治

ドイツ問題を封じ込めてきたこれら戦後秩序の要因が、すべて曖昧化している。ナショナリズムが台頭し、国際的な自由貿易体制も攻撃され、アメリカの安全保障コミットメントも疑問視されている。このように変化する環境が、ドイツ人の行動パターンを変えないと言い切れるだろうか。(ケーガン)

メルケルが党首ポストからの辞任を表明して以降、ドイツ政治は漂流している。反移民政党「ドイツのための選択肢(AfD)」がCDU右派を脅かす主要な政治勢力として台頭し、移民受け入れという新たな対立軸が、ドイツ政治を支配するようになった。・・・(ベナー)

ヨーロッパが「敵対的なロシア」と「無関心なアメリカ」の板挟みになれば、ベルリンはヨーロッパを軍事的に防衛することを求める圧力にさらされる。だが、この国の核武装には「ドイツ問題」という歴史問題が関わってくるだけでなく、戦後ドイツの国家アイデンティティそのものが揺るがされる。・・・(クーン、ボルペ)

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