Focal Points

2019.4.26 Fri

<2019年5月号プレビュー>
新「ドイツ問題」とヨーロッパの分裂、今回ばかりは違う、ほか

ドイツ問題を封じ込めてきたこれら戦後秩序の要因が、いまやすべて曖昧化している。ナショナリズムが台頭し、民主主義は逆風にさらされている。国際的な自由貿易体制は攻撃され、アメリカのヨーロッパへの安全保障コミットメントも疑問視されている。ヨーロッパそしてドイツの歴史からみて、このように変化する環境が、ドイツ人を含むヨーロッパ人の行動パターンを変えないと言い切れるだろうか。(ケーガン)

米外交のエリートたちは、感情的で幼児並みの知性しか示さない人物が大統領に就任する事態への準備はできていなかった。アメリカというジェンガータワーはまだ崩れずに建っているが、ブロックをいくつか抜けば、ぐらつきは肉眼でも分かるようになる。次期大統領が表面的取り繕いを超えた抜本的修復策をとるべき理由はここにある。しかし、今回ばかりは、本当に終わりかもしれない。(ドレズナー)

「社会を機能させている絆と責務」は、グローバルレベルでも、ローカルレベルでも存在する。外国人との交流は、新しい可能性をもたらしてくれるし、われわれも彼らに新たな機会を与える。グローバル市民というメタファーを理解するには、「見知らぬ人への懸念と好奇心」をともにもつことが重要だ。それは何かを共有することだ。与えるものを何ももっていなければ、何かを他者と共有することもできない。(アッピア)

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