Focal Points

2018.6.1 Fri

<6月号プレビュー>
権威主義国家の中国的特質
―― 中国流政治改革の教訓は何か、ほか

中国の経済的な成功は、トップダウン型の指令系統を維持し、ボトムアップ型のイニシアチブを抑圧すればうまくいくことを示してはいない。むしろ現実は正反対だ。毛時代の悲惨な数十年は、トップダウン型の強制が失敗することを物語っている。鄧の時代になり、中国共産党が官僚に説明責任を果たさせ、競争を促進し、指導者個人のパワーを制限する民主改革を導入したからこそ、資本主義革命を管理できた。現在の中国指導層も、この教訓を心にとめるべきだろう。(アン)

日本は安倍晋三首相の北朝鮮政策を市民も支持し、全般的にまとまりをみせている。1970年代以降に北朝鮮によって拉致された人々を連れ戻すこと、北朝鮮を危機から救い出す一方で日本を荒涼とした環境に直面させる米軍の撤退や制裁措置の緩和、あるいは平和条約に向けた交渉を開始するといった見返りをトランプが北朝鮮や中国に与えないことを安倍首相は願っている。(グリーン)

その誕生から1世紀足らずの抗生物質は、いまや実存的危機に直面している。人間と動物の双方に対して多用され続けた結果、細菌を殺す抗生物質の効果は弱くなり続けている。一方で、新たな抗生物質の研究開発ペースが鈍化しているために、世界は「ありふれた感染症さえ治療できない」危険な時代に直面する瀬戸際にある。(フェルター)

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