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photo / kremlin.ru

2018.4.11 Wed

シリア内戦と外部パワー
―― 戦後処理と各国の思惑

シリア内戦に介入している外部パワーは、この内戦をゼロサム・ゲームとみなしている。さらに、戦略的な頑迷さを崩さない理由を敵対勢力の行動のせいだと相手に押しつけ、シリア人を利用して自分たちの国益のために戦わせ、その結果シリア人が命を落としている。しかし、有志連合を主導するアメリカも、シリアの現実に真剣に向き合って活動していないし、内戦を終わらせるには不可欠の譲歩を真剣に検討していない。本気で流れを変えない限り、シリア内戦は今後も続き、さらに多くの人の命が奪われることになる。(ステイン)

シリアにおける政治バランスがどうなろうと、モスクワは現地における中核利益を守っていくつもりでいる。そのなかには、ロシアの永続的な海空軍のプレゼンスを維持していくことも含まれる。シリア政府軍へj訓練や武器提供を行うことで、シリアはロシアにとっての中東における地政学的・軍事的足場として機能することになるだろう。しかし今後、イランやトルコなどがそれぞれの利益を確保しようと画策するだろう。ロシアが外交領域で勝利を収めるのは、戦闘で勝利を収める以上に難しい課題になっていくのは避けられないだろう。(トレーニン)

アメリカの援助が成果を挙げるかもしれない分野の一つとして、周辺国に避難しているシリア難民を支援することがある。援助疲れや国連の予算不足によって難民への援助が減少する中で、援助資金調達に向けた努力に再び力を入れるのは非常に有意義な試みといえる。また、シリア難民が尊厳を保つのを助ければ、過激派の訴求力を弱め、大規模な人道危機を部分的にではあっても緩和できる。もちろん、これは決して十分な対応ではないが、少なくとも当面は、これがアメリカが取り得る最善の策だろう。(フォード)

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