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2017.5.9.Tue

蔡英文総統の対中ジレンマ
―― 「一つの中国」と92年コンセンサス

2017年にWHOからの招待状を受けとれるとしても、ふたたび国連決議・WHO総会決議の順守、つまり、「一つの中国」へのコミットメントを求められることになるだろう。一方、「一つの中国」を受け入れないと主張してきた蔡英文総統にとってこれは大きなジレンマとなる。もちろん、中国政府の圧力しだいでは招待そのものの中止もあり得るが、それではあまりに強硬姿勢とみなされ、台湾海峡の軍事的緊張につながる可能性もある。(チェン)

北京が台湾を取り戻すことなどあり得ない。台湾を中国の一つの省とみなす神話を永続化させるのは無意味であり、いまや台湾は普通の国家へ歩み出すタイミングだろう。そのためには、中華民国のかつての主張を前提とする南シナ海における領有権の主張を撤回し、「台湾が中華民国である」という虚構を捨てる必要がある。それがレトリックだとしても「中国大陸での一部の権利を有している」という主張を捨て去ることだ。(バボネス)

考えるべきは蔡英文が、台湾と中華人民共和国が「一つの中国」であるとする「92年コンセンサス」を受け入れるかどうかだ。・・・アジアでもっともパワフルな国である中国に近く、北東アジアと東南アジアの間に位置する「不沈空母」として、台湾はかなりの軍事戦略上の価値を持っている(コーエン)

2017年5月号

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