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2017.3.31 Fri

トランプとプーチンのゲーム理論
―― 相互不信と関係の冷却化

トランプもプーチンもかなりのパラノイアで、トランプはおもに国内に、プーチンはおもに外国に敵を見いだしている。2人の性格からみて、トランプもプーチンも、相手が約束を守るはずはないと考えるだろう。ともに相手の過去の行動がどのようなものかを十分に理解していないとしても、2人の相互不信は今後ますます大きくなり、アメリカとロシアの関係は早晩、冷え込んでいく。・・・(モティル)

2000年代初頭以降、ロシアではアレクサンドル・ドゥーギンのユーラシア主義思想が注目されるようになり、2011年にプーチン大統領が「ユーラシア連合構想」を表明したことで、ドゥーギンの思想と発言はますます多くの関心を集めるようになった。ドゥーギンはリベラルな秩序や商業文化の破壊を唱え、むしろ、国家統制型経済や宗教を基盤とする世界観を前提とする伝統的な価値を標榜している。・・・・ (バーバシン、ハンナ)

アメリカとロシアの対立の根は深い。ドナルド・トランプはキャンペーン中も大統領選で勝利した後も、「なぜロシアとうまくやれないのか」と問いかけてきたが、うまくやれないのは、双方が国益の基礎をなすと考える中核問題をめぐって双方の立場の隔たりが大きいからだ。トランプ政権の課題は、モスクワとの緊張を緩和することではなく、むしろ、それをうまく管理して、さらなる悪化を防ぐことだ。(ルマー、ソコルスキー、ワイス)

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