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2016.10.04 Tue

サウジアラビア、アップデート
―― 原油、イラン、国内の不安定化

サウジでは女性が自分で何かを選択できることはほとんどなく、常に男性後見人の判断に従わなくてはならない。女性が自分の人生を管理できるとすれば、後見人がその女性の意思を尊重してくれる場合だけだ。女子校の関係者は緊急時でも救急車や消防士を敷地内に入れることはできない。刑務所も、男性後見人の同意がなければ女性を釈放できない。後見人制度はサウジ経済にも悪影響を与えている。(アルドサリ)

サウジの社会契約は石油の富による繁栄を前提にしており、(原油安が続き)民衆が望むレベルの繁栄を提供できなくなれば、政府は政治的に非常に困難な事態に直面する。原油以外の歳入源(経済の多角化)について、さまざまな議論が行われているが、これまでうまくいったことはない。(ハウス)
サウジは、イランのことをイスラム国以上に深刻な脅威とみなしている。イランは非国家アクターを操り、イラクからシリア、レバノン、パレスチナ、イエメン、おそらくはバーレーン、さらには、サウジ東部のシーア派を含む、サウジ周辺の全地域(と国内の一部)で影響力を拡大しているからだ。(ハイカル)

スンニ派の盟主、サウジは追い込まれていると感じている。原油価格は低下し、財政赤字が急激に増えている。イエメンのフーシ派に対する空爆コストも肥大化し、イランが地域的に台頭している。サウジは、複数の嵐に同時に襲われる「パーフェクトストーム」に直面している。一方、シーア派のイランは核合意によって経済制裁が解除された結果、今後、数十億ドル規模の利益を確保し、新たに国際社会での正統性も手に入れることになる。(ミラー、ブロッドスキー)

2016年10月号 

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