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2016.09.15 Thu
ユダヤ人国家と民主国家を
両立させるには
―― 紛争の中枢から安定の柱へ
いまや国家アイデンティティーや価値、ユダヤ主義、民主主義をめぐってイスラエルは二分され、ネタニヤフ政権はそのギャップを大きくする行動をとっている。・・・「ユダヤ人的で民主主義のイスラエル」の実現が目的なら、(「大イスラエル」主義者が唱える)土地すべてを領土にすることはできない。二国家共存のなかでのイスラエルが必要だ。・・・二国家解決策が私たちの目標だと公言して、国際社会とパレスチナの信頼を勝ち取らなければならない。(リブニ )
オバマは同盟国へのコミットメントを減らす一方で、敵対勢力をなだめ、穏健化させることを通じて中東秩序の均衡を図ろうと考えていた。・・・一方で、イランに対するアラブ諸国の懸念が、曖昧で決め手に欠ける和平プロセス以上に、中東におけるイスラエルとの存在を正常化する作用をし始めている。この流れが続けば、かつては紛争の中枢にあったイスラエルが地域的安定の柱とみなされるようになる可能性もある。(クレーマー)
建国から五十年を経たイスラエルは、その成功ゆえのジレンマに直面している。五十年前と比べれば、パレスチナや近隣のアラブ諸国との関係も改善し、経済も格段に進歩した。だが、敵に囲まれた状態でつくられた軍のシステムはしだいに社会とのバランスが悪くなり、一方で、宗教的に敬虔な人々と世俗的な人々の対立も先鋭化しつつある。(コーエン)