グルジア紛争後の米ロ関係
2008年9月号
ロシアの行動を認めないという観点から連帯が組織されようとしているが、これは主要な問題ではない。「そこで起きたのが何であるか、侵略戦争なのか、民族紛争なのか」をまずはっきりとさせる必要がある。(S・セスタノビッチ)
ロシア人は当時から、コソボを独立させれば、アブハジアや南オセチアでの問題を煽ることで報復すると語っていた。ワシントンはこれを口先だけの脅しにすぎないと考えていた。だが、ロシアは実際に言葉どおりの報復策をとってしまった。これは、欧米がロシアのコソボ問題への思い入れを無視し、NATO拡大策をとり、中央ヨーロッパへのミサイル防衛の配備を進めてきたことに対するモスクワの不満がいかに大きいかを軽く見ていたことを意味する。(C・クプチャン)
