イギリスのEUジレンマ
――脱退すべきか、踏みとどまるべきか
2013年2月号
「あなたはEUのことが好きですか」とイギリス人に聞けば、「嫌いだ」という答えが返ってくる。「EUから脱退するチャンスがあれば、脱退を支持するか」と聞けば、一部の人は「支持すると思う」と答えるだろう。だが、「イギリスの国内雇用と経済成長をリスクにさらしてもEUから脱退すべきか」と聞けば、人々から明確な答えは返ってこなくなる。つまり、開放的なヨーロッパそして貿易をめぐって、イギリスは主要プレイヤーであり続けたいと考えているが、ユーロのメンバーではないイギリスが、銀行同盟や財政同盟などの経済同盟の深化が必要とするルールに、手足を縛られるのは避けたいと考えている。これが脱退論の背景にある。・・・私はイギリスがEUから脱退する可能性は低いとみている。問題は、仮に国民投票でEU脱退が否決されても、ヨーロッパは「イギリスが本当にヨーロッパにコミットしている」とはもう考えなくなることだ。この場合、イギリスはヨーロッパ政治の傍流に追いやられることになる。(R・ニブレット)
