Jackopoid, CC BY-SA 3.0 <http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/>, via Wikimedia Commons

グレーゾーン事態と小さな侵略
―― 台湾、尖閣、スプラトリー

ダン・アルトマン  ジョージア州立大学 アシスタントプロフェッサー(政治学)

The Future of Conquest Fights Over Small Places Could Spark the Next Big War

Dan Altman ジョージア州立大学アシスタントプロフェッサー(政治学)専門は国際関係論で、領土征服、抑止、強制、核拡散、戦争の原因などを研究テーマにしている。

2021年11月号掲載論文

小さな侵略・征服行動の背後には明確な戦略がある。それを取り返すのではなく、仕方がないと侵略された側が諦めるような小さな領土に侵略をとどめれば、あからさまに国を征服しようとした場合に比べて、全面戦争になるリスクは大きく低下する。だが現実には、中国による台湾侵攻、封鎖、または空爆のシナリオばかりが想定され、(金門島・馬祖島、あるいは太平島を含む)台湾が実行統治する島々を中国が占領するという、より可能性の高いシナリオが無視されている。そうした小領土の占領を回避する上でもっとも効果的なのが、(応戦の意図を示す小規模な)トリップワイヤー戦力、特にアメリカのトリップワイヤー戦力だ。だが、そうした戦力が配備されていないために、尖閣、スプラトリー、台湾など、中国との潜在的なホットスポットの多くで抑止力が不安定化している。

  • 紛争なき征服
  • 小さな領土、大きな結末
  • スプラトリー、尖閣、台湾
  • ロシアと征服戦略の未来
  • トリップワイヤー戦力と抑止力

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