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今度こそアジアシフト戦略を
―― 経済・安全保障エンゲージメント

ザック・クーパー  アメリカンエンタープライズ研究所 リサーチフェロー アダム・P・リフ インディアナ大学  準教授(国際関係論)

America Still Needs to Rebalance to Asia After Ten Years of Talk, Washington Must Act

Zack Cooper アメリカンエンタープライズ研究所の研究員で、Alliance for Securing Democracyの共同ディレクター。 Adam P. Liff インディアナ大学准教授(東アジアの国際関係)で、ブルッキングス研究所シニアフェロー(外交政策担当)。

2021年10月号掲載論文

バラク・オバマがアジアリバランシング戦略を表明して10年。そこにある現状は「野心的なレトリックと控えめな行動間のギャップが作り出した不安と懸念」でしかない。今後、三つのポイントが重要になる。アジアへの関与を中国への対応枠組みの一部としてではなく、前向きなアジェンダ、地域戦略ととらえること。アメリカが離脱した後に成立した、TPPをベースとする「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)」の参加に向けて交渉を再開すること。そして、中東での軍事プレゼンスを削減してアジアでの抑止力を強化することだ。特にアジアの同盟国やパートナーと協力して、力強い拒否的抑止戦略を考案し、武力行使ではアジアでの目標は達成できないと北京に納得させる必要がある。ワシントンがアジアリバランスといったレトリックを何回使ったかはほとんど意味がない。重要なのは、実際にそうするかどうかだ。

  • レトリックと現実のギャップ
  • アジアシフトの現状
  • レトリックと行動のギャップ

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