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追い込まれた民主主義
―― 台頭する権威主義、後退する民主国家

ヤシャ・モンク  ジョンズ・ホプキンス大学准教授

Democracy on the Defense
Turning Back the Authoritarian Tide

Yascha Mounk ドイツ系アメリカ人の政治学者。ジョンズ・ホプキンス大学の准教授で、外交問題評議会のシニアフェロー。著書にThe Age of Responsibility – Luck, Choice and the Welfare Stateなどがある。フォーリン・アフェアーズでは、「ポピュリズム独裁の台頭と末路―― 独裁政権の基盤が脆弱な理由」(2019年11月号)、「民主主義とポピュリズム―― トランプ後のアメリカ」(2021年2月号)などを発表している。

2021年3月号掲載論文

冷戦終結以降、世界が目の当たりにしてきたのは、民主主義の後退と言うよりも、むしろ、中ロなどの権威主義国家の復活だった。アメリカとその民主的同盟諸国は、この歴史的瞬間の重要性を理解し、民主体制から民主国家が後退していくのを食い止める一方で、中国やロシアのような権威主義体制に対する統一戦線を維持していかなければならない。今後数十年は、民主主義と独裁体制間の延々と続く長期的競争によって特徴付けられることになる。実際、内に権威主義諸国を抱えるようになったEUとNATOは機能不全に陥り、価値を失っていくかもしれない。民主国家が大胆な行動を起こさない限り、さらに憂鬱な未来に直面する。

  • 民主世界の保護策を
  • 勢いづく権威主義
  • EUの迷走
  • バイデン政権の可能性
  • 二つの問題
  • 民主主義を守る
  • EUとNATOの改革

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