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パンデミック後の世界経済
―― 新興国が経済成長を主導する

ルチール・シャルマ チーフ・グローバル・ストラテジスト モルガンスタンレー投資マネジメント

The Resurgence of the Rest
Can Emerging Markets Find New Path to Growth?

Ruchir Sharma モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントのチーフ・グローバル・ストラテジスト。The Ten Rules of Successful Nationsの著者。フォーリン・アフェアーズでは、「生産年齢人口の減少と経済の停滞―― グローバル経済の低成長化は避けられない」(2016年3月号)などを発表している。

2021年6月号掲載論文

新興国経済が今後の世界経済の成長を牽引すると考える理由は数多くある。先進国政府が、(パンデミックによる)経済の痛みを和らげようと、大規模な財政出動に資金を投入しつつも、その帰結を無視するか、説明をはぐらかしてきたのに対して、途上国は生産性向上に向けた改革を実施せざるを得ない状況に追い込まれた。経済成長をコモディティ輸出に依存している途上国にとっては、資源価格がすでに上昇に転じていることも良い知らせだろう。しかも、デジタル技術で構築されたインターネットビジネスは先進国よりも途上国でより急速な広がりをみせている。2020年末以降、世界の投資家はすでに新興市場に戻りつつある。今後10年間で新興国の平均成長率が1%でも上昇すれば、現在は1日2ドル未満の生活を余儀なくされている人々の2億人が貧困ライン以下の生活から脱出することになる。

  • 新興国経済の復活?
  • 輸出主導型成長の終わり
  • ポーランドとベトナム
  • 資源輸出の呪縛とポテンシャル
  • 抜本的な改革
  • 途上国のデジタル革命
  • 新しい奇跡

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