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日米自由貿易協定の交渉を
―― 日米関係の戦略基盤を強化するには

マイケル・オースリン  アメリカン・エンタープライズ研究所 日本研究担当ディレクター

Time for a U.S.-Japanese Free Trade Agreement?
―― How to Proceed if the TPP is Dead

Michael Auslin
アメリカン・エンタープライズ研究所 日本研究担当ディレクター。最近の著書にThe End of Asian Century: War, Stagnation, and Risks to the World’s Most Dynamic Region, Yale University Press, 2017がある。

2017年2月号掲載論文

トランプは、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)という複雑な多国間貿易協定を批判しつつも、「私なら必要になれば再交渉できるような、透明性があり、よりシンプルで合理化されたアメリカの労働者にダメージを与えない二国間合意をまとめる」と約束している。(多国間貿易合意であるTPPへの反対をもって)トランプのことを「自由貿易に反対する重商主義者だ」と考える評論家は、彼が現実には自由貿易政策を模索するかもしれないことを無視している。(多国間貿易合意は拒絶しても)自由貿易体制を維持していくことに本気なのであれば、トランプはまず日本と自由貿易合意を交渉すべきだろう。日米二国間自由貿易合意の原型はすでにTPPによって描かれているからだ。日米の安全保障面での協調はすでに深化しており、二国間自由貿易協定交渉を通じて関係をさらに固めていけば、日米関係の戦略基盤をさらに強化できるだろう。

  • バックアッププラン
  • シンプルで透明性のある合意
  • 日米二国間FTAのメリット

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