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エリートを拒絶した英米の有権者たち
―― ブレグジットからトランプの勝利まで

ダグラス・マレー  英ヘンリー・ジャクソン協会  アソシエート・ディレクター

From Brexit to Trump

Douglas Murray イギリスのジャーナリストで、英ヘンリー・ジャクソン協会のアソシエート・ディレクター。イスラム教に批判的な発言をすることで知られる。著書にNeoconservatism: Why We Need It (2006)がある。

2016年12月号掲載論文

キャメロンとクリントンは、これまでの経済政策が多くを犠牲にして一部の人に有利な状況を作りだしていることに対して満足のいく解決策を示せなかった。仮にクリントンが大統領に選ばれていても、大衆の不満が聞き入れられただろうか。そうはならなかったはずだ。大衆の懸念に軽く同意することはあっても、大統領になれば、この問題への対応を試みることは、ほとんど、あるいは全くなかっただろう。「エリートが自分たちの懸念に耳を傾けることはない」と考えられている環境で、緊急ボタンを押すのは正当な行動だし、おそらくは有権者として唯一の責任ある行動だったかもしれない。イギリスの大衆にとってのエリート主義のシンボルは欧州委員会だったが、アメリカの大衆が選挙でターゲットにしたエリートはヒラリー・クリントンだった。

  • 保護主義の時代へ
  • キャメロンとクリントン
  • 大衆はすべてわかっていた

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