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スリランカがはまった中国の罠
―― 中国による融資トラップとは

ジェフ・M・スミス 米外交政策評議会 アジア安全保障プログラム ディレクター

China's Investments in Sri Lanka
―― Why Beijing's Bonds Come at a Price

Jeff M. Smith
米外交政策評議会アジア安全保障プログラム理事。「冷たい平和――21世紀の中印競争関係」の著者。

2016年7月号掲載論文

中国の対スリランカ投資プロジェクトは、アジア全域へ中国の貿易ルートを拡大・確保しようとする北京の一帯一路戦略の一環として進められている。北京にとって、スリランカの最大の魅力はやはりその港だ。スリランカの港は中国と中東・アフリカ地域のエネルギー供給国を結ぶ貿易シーレーンに位置している。だが一連の投資プロジェクトには中国の戦略的思惑が見え隠れしている。実際、スリランカの対中債務が増えていけば、中国は債務の一部を株式に転換して重要プロジェクトを部分的に所有することもでき、この場合、中国はインド洋における新たな戦略拠点を確保できる。中国から距離をとろうとする現在のスリランカ政府も、対中債務トラップにはまり、身動きができない状況に陥っている。

  • スリランカと中国
  • 中国の戦略的思惑
  • 中国との距離をとろうと試みたが・・・

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