リビアの安定を 左右する原油生産の再開
2011年10月号

カダフィ時代のリビアでは、原油輸出からの歳入が輸出利益のほぼすべてだったし、金額でみればGDPの4分の1にも達していた。つまり、国際社会がリビアの外国資産の凍結を解除しても、石油の歳入がなければ、新政府は社会サービスを提供することも、傷ついたインフラを再建することも思うに任せないはずだ。そして、いつ原油生産を再開できるかは、カダフィ後の政治が安定するかどうかに左右される。全般的にみれば、考えられているよりも早く、生産は再開されるだろう。だが、紛争前と同じレベルの原油を生産できるようになるには12-18カ月はかかる。すべては、NTC(国民評議会)が石油からの収益を適切に管理し、正統性を確立できるかどうかに左右される。